YouTube収益化条件緩和で配信頑張ろうと思ったが...

アメリカなどの一部の国でYouTubeの収益化条件が緩和される1。達成するための条件はほとんど変わらないが、 必要な登録者数や再生時間などが減っている。具体的には、

  1. 登録者数1000人 → 500人
  2. 過去365日間の公開動画の総再生時間4000時間 → 3000時間
  3. 過去90日間の公開YouTubeショートの再生回数1000万回 → 300万回

である。現在から90日前までに動画、あるいは配信が3回以上あることが条件に追加されているが、 これは配信者にとって特に厳しいものではない。これ以外の条件は変わらない (まず1.が達成できていること、なおかつ 2. もしくは 3.のいずれかが達成できていること)。 2023/08/30から、順次適用されるとのこと。

収益化の条件緩和は大変喜ばしいことだが、筆者にはある疑問が浮かんだ。

条件が緩和されて達成できる見込みがあるのか?

発表当時、筆者は単純にこう感じた。

興奮してYouTubeで雑談配信するぐらい舞い上がっていたが、ふと我に返って思った疑問が上記見出しである。 登録者数に関しては、配信もしくは動画作成を頑張れば達成できる見込みが十分ある2と思う。 問題は、総再生時間である。

週1回配信(年間50回)のみの場合

配信を週1回(年間で50回)、1回あたり3時間配信して、同接が常時5人いると仮定すると、 総再生時間は50 * 3 * 5 = 750 (時間)となる。これだけでは全然足りないのである。 仮に同接人数が倍の10人になったとしても条件の半分しか満たせていない。4倍の20人でようやく達成できる。 同接5人なら、少なくとも週4回、かつ3時間は配信していないと達成できないことになる。 配信に制限が厳しい3筆者には難しい条件である。

平日毎日1時間配信のみの場合

では、平日毎日1時間配信した場合は? 同接常時3人ぐらいと仮定すると、240 * 1 * 3 = 720 (時間)。 毎日配信する負担が大きい割には少し合わないか。

声なし短時間配信を毎日配信する場合

昔のように、声を出さずに毎日配信した場合はどうなるか? たとえば、平日あさてとを毎回配信した場合を考える。 あさてとだけ配信する場合、配信回数は年間約240回。 大体10~15分で終わるので、配信時間を10分と仮定する。 同接は3人ぐらいと仮定すると、240 * (1/6) * 3 = 120 (時間)。 取るに足らない微妙な再生時間であるが、あとちょっとで達成できるとなった時の助け船にはなるかもしれない。

実績値ベースではどうなの?

2023/7/1夜のぷよテト2配信によると、 2時間10分で同接平均7人という数値だった。つまり、1回の配信で約15時間。 これだけだったら年間200回配信しないと3000時間には行かないことになる。

結論

以上から、総再生時間を増やしたいのであれば、できる限り長時間配信する方が手っ取り早く、 筆者のように短時間しか配信できない人にはたとえ条件が緩和されても厳しい条件だということがわかった4。 ぬか喜びもいいところである。当時の雑談配信では収益化できる見込みがあると勘違いしていてとても恥ずかしい。 しかし、同時接続数次第という面もあり、全ての配信で同接20人以上をキープできれば週1・3時間でも問題ない。 自身のコンテンツを飽きさせることなく毎日配信できたら案外達成できるのではないだろうか。 一番の問題は、視聴者を飽きさせない配信ができるのか、だが。

収益化条件緩和に惑わされてはいけない。今後も、これまでと変わらず自分の気分の赴くままに配信したいと思う。


  1. ただし、緩和されたのはスーパーチャット(スーパーステッカー、スーパーサンクス含む)とメンバーシップのみで、 動画広告やYouTube Premiumからの収益分配に関する収益化の条件は以前と変わっていない。 つまり、これはライブ配信を中心に活動している配信者に向けたTwitchに逃げられないようにするための施策のようである。 ↩︎

  2. 具体的には、これまでの主軸であるテトリスゲームの配信だけでなく、 テトリス以外のゲーム配信も積極的にすること。何らかの動画を1つだけでなく複数上げるのもあり。 ↩︎

  3. 者は一人暮らしではなく、配信で声を出せる時間帯があまりないため。筆者が配信者であることを同居人にはいまだに伝えていない。 ↩︎

  4. 週1配信するだけで収益化できるなら、もっと多くの人が達成できるよね。 ↩︎